ヨセフは執事に命じ兄弟たちの袋を食料で一杯にし、代金の銀をも入れさせ、ベニヤミンの袋には自分の銀の杯も入れさせて、兄弟たちを送り出した。その上で執事に兄弟たちを追いかけさせ、銀の杯を盗んだものがいると言いがかりをつけて弟を手元に確保しようとした。それほどにベニヤミンと共に居たかった。しかし兄たちは「神が僕どもの罪を暴かれた」として弟だけでなく自分たちも「ご主人様」の奴隷になると申し出た。 兄弟の罪を神からの罪の指摘として自分たちが引き受けるまでに、家族を愛する者になっているのである。愛するとは、他者の責任を担うこと。