母の日に「父母を敬え」とのみ言葉を思う。老いた父母を成人した子供として大切に、と言うことだが、長寿社会は、高齢になる父母への依存社会ともなっている。父母の葬儀を家族だけで、と済ませてしまうことが果たして「敬う」ことなのか。父母の尊厳を虚しくしていると言わざるを得ない。父母の信仰を重んじ、自らもその秩序に生きることこそ、混沌とした今の世に「父母を敬い」、自らを尊ぶ生き方と言えよう。