うちの子が幼稚園に入園した頃、「じゅうじか、じゅうじか」と口にするようになりました。門前の小僧ではありませんが、さすが牧師の娘だとほくそ笑んでおりました。ところがよくよく聞いていると娘のいう「じゅうじか」はあそこに十字架、ここに十字架と何かを指して言葉にしてることがわかりました。リビングに十字架を掲げていたわけではありません。どこに十字架?とたずねるとあそこと示す窓。外に十字架でも見えるのかと窓を開けてみるとそうじゃない。その窓そのもの、窓枠が格子状になっているのを見て「じゅうじか、じゅうじか」と言っていたのでした。なるほど窓枠や障子の桟、棚の扉などわたしたちの生活が十字架に囲まれていることに気がつきます。それ以上に十字架に目を向けることもなく日々の生活の忙しなさを娘の「じゅうじか」に教えられたのでした。
