お葬式を執り行うたびにある人の言葉が思い出されます。神学生のころ派遣された大阪の教会でお目にかかった六十代の男性の方です。よく日焼けしてて、短髪の白髪頭。加えてヤニ臭いという下町のおっちゃんを絵に描いたような人でした。
どんな会話の流れだったか忘れましたがその方がおっしゃる。「自分は自分の葬式を楽しみにしているといつも女房に話している。葬式のときに教会に来てない息子にも伝道できるからだ」って。息子さんとの関係がしっくりいってなかったのでしょうか。教会に来られてないのは確かでした。その言葉に息子さんと一緒に礼拝したいという願いがにじみ出ているように思われて、また息子さんのために祈り続けておられるのが伝わってきました。それゆえ、お元気なうちにお誘いしましょうと野暮な声がけはできなかったのも思い出すのでした。