落ち葉が道路を覆っていました。色とりどりの乾いた落ち葉の上を歩く、サクサクとした心地よさを覚えます。一方、早朝には、夜露でしょうか、夜半に降った雨のためでしょうか、色づいた葉がしっとりと濡れています。そこには、独特の柔らかさを感じます。何層にもなった葉っぱがクッションになるからでしょう。
靴族にぬれ落ち葉の感触を確かめながらこの柔らかさを何に例えられるだろうと考えていると、しっくりきたのは「ぬれせん」でした。柔らかくて、幾分もちっとした、ぬれせんべい。濡れた落ち葉を口にしたことはないし、「ぬれせん」の上を歩いたことだってありません。でも「ぬれせん」を思い出したら、それ以外を考えることができず、醬油の香りとしょっぱさまで思い出してしまう始末です。秋の深まりに何とも無粋なことを感じた朝でした。
