「暑いですね」という一言がもはや「おはようございます」や「こんにちは」と同じ、もしくはそれ以上に挨拶として交わされます。人との会話でお天気の話は無難だからというのではなく、だれもが暑さゆえに息も絶え絶え実感をもって「暑いですね」と言わざるをえなくなっている。あぁこれが挨拶の言葉の起こりなのかと、暑さで朦朧とした頭で余計なことを考えてみたり。そうすると聖書に聞く「シャローム」(平和があるように)という挨拶もまた、安心して暮らせる日常から遠かったゆえに、人の顔をみたらシャロームと言わずにはいられなかった。日常の挨拶として定着するほどにイスラエル~ユダヤがいつも争いのなかにあったのだと思うのでした。
八月を過ごすわたしたちにも「平和があるように」はふさわしい。とはいえ口をついて出るのは「暑いですね」ですが。