先週は父のことを書きましたので、今週は母のことを記します。
脳の病気ゆえに身体の機能が徐々に落ちていく日々を過ごす母。病の影響で頭が揺れてしまいます。食事は自分で箸もスプーンも使えるのですが、口に運ぶ際にこぼれてしまうこともしばしば。一緒にカレーを食べてたとき、うまく食べられないからと途中でスプーンを置いてしまった母。そこで僕が母のスプーンを取って一口一口母の口に運びました。
僕も弟や娘が小さかった頃にはご飯を食べさせてきました。でもまさか自分が母に食べさせる日が来るとは思いもしませんでした。母の口にスプーンを運びながら、僕もこの母からこうやって食べさせてもらって育ったのだなぁとしみじみ思い、感謝と切なさが入り交じった心地して、涙が込上げてくるのを押さえられませんでした。